10分で効果がある!就職活動で弁護士に知性を感じさせる話し方戦略【就活生必見】

弁護士事務所の就職活動ではどのような会話をするべきか悩む場面が少なくありません。例えば、弁護士から自己PRや志望動機を聞かれたときに、どう回答すれば良いのでしょうか?

 

質問にもよりますが回答内容はさほど重要ではないこともあります。

なぜなら、面接担当の弁護士は就活生の個性を知りたいと思っています。そのため、弁護士事務所の就職活動では「あなたの個性」が伝わるような回答をするべきです。

就活生によって個性は当然違うため、回答内容(=個性)に正解はないことになります。

(参考)採用担当弁護士から司法修習生へ送る就職活動のコツ(面接編)

 

しかし、弁護士は面接過程において確実に就活生の実力を感じとっています。

結論を言えば、就活生が「知性を感じさせる話し方」をすれば、弁護士は高評価を与えるはずです。従って、上手く就職活動を進めるためには、弁護士と話すときに知性を感じさせる話し方をすることが重要です。

 

本記事では、弁護士の就活で知性を感じさせる話し方をするための戦略を考えます。

就活で弁護士から高評価を得たい司法修習生は10分で簡単に読める記事なので是非参考にしてください。

 

1.       就職活動の話し方戦略①:帰納法で話す

 

就職活動では、①弁護士の質問に対して端的に回答することと②印象に残る具体的なエピソードを話すことが求められます。しかし、端的な回答と具体性なエピソードは相反するため工夫が必要です。

 

この点を解決して就職活動で受け答えができれば、弁護士に「この就活生は優秀だ」と思わせることができます。その解決法が「帰納法で話す」という戦略です。

 

1.-(1)  帰納法による自己PRの考え方

 

帰納法とは様々な事実から導き出される傾向をまとめあげて結論を導く論証方法です。

就職活動の場面ではとくに自己PRを弁護士に話すときに強力な効果を発揮します。

 

具体的に言うと、まず自分の人生でPRに使えそうで、かつ印象に残るエピソードを列挙します。

その上で具体的なエピソードに共通する部分を抽象化して「自分の長所」などに仕立てあげることで簡単にインパクトある自己PRを作ることができます。

 

(参考)司法修習生の就職活動 自己PR書類の書き方

 

1.-(2)  就職活動の体験談

 

例えば、私の場合はインパクトのに残るエピソードや実績が色々ありました。

  • 幼少期:版画で複数の受賞
  • 中学時代①:囲碁五段取得(全国大会出場2階)
  • 中学時代②:空手全国3位
  • 高校時代:京大全国2位

など

 

他方で、どれもインパクトはあるものの、ニッチで「弱い」という弱点を抱えていました。もう少し言うと器用貧乏というか、飽きっぽい性格というか…

そこで考えたのが、「色々なことをやっている」部分に着目して、「好奇心が強い」、「色んなことにチャレンジする」という強みを帰納的に導き出しました。

 

小学校時代はサッカー、バレー、バスケと色々やっていましたし、大学時代は麻雀やワインにはまったり、奇術研究会(マジックのサークル)に所属したりしていました。

これらは単体では就職活動の時に話せるようなエピソードではないですが、「好奇心が強い」、「チャレンジ精神がある」という枠の中で比較的インパクトあるエピソードとともに話すことで弁護士に面白がって貰えたと思います。

 

1.-(3)  まず伝えたいポイント→印象的な具体的エピソードの順番で話す

 

就職活動の話し方を考える段階では、「具体的エピソード」→「伝えたいポイント」の順番で考えます。

しかし、弁護士と就職活動の面接で話すときは「伝えたいポイント」→「具体的エピソード」の順番で話すのが就職活動のコツです。

 

就職活動で弁護士に話すときにダラダラと前口上が長くて結論が分からないと確実に悪い印象を与えます。

まず質問に対して帰納的に導き出した結論を回答し、「例えば~」と具体的なエピソードを続けるのが良いでしょう。

 

2.       就職活動の話し方戦略②:根拠を示す

 

弁護士に知性を感じさせるために就職活動では必要に応じて根拠を示しましょう。

 

2.-(1)  他人の考え方を引用するとき

 

とくに「他人の考え方」を引用するときに論拠が必要です。

就活生の話し方や経歴などから、自分で考えたことを話しているか否かは採用面接を担当する弁護士なら何となく分かります。

 

就職活動において聞きかじったことを自信満々で話したところ、弁護士から「誰かに聞いたの?」と質問されて、「実は…」と受け売りであることがバレるのはとても恥ずかしいです。

他方で、他人の考え方であっても、就職活動に備えてきちんと勉強して知識を備えているのは評価に値します。他人の考えを自分の考えであるかのように話すことが問題なだけです。

 

従って、誰かに聞いたりインターネットで見たりした「他人の考え方」を取り入れて話すときは論拠を示すことをおすすめします。

例えば、「ロースクールで実務家教員の弁護士の先生から聞いたのですが」や「弁護士の~先生が書いた記事を読んだのですが」と前置きをつけるだけで印象はかなり良くなります。

 

また、論拠を示すことができるのは

  • 自分の考えと他人の考えを区別できる意識
  • 引用元を覚えておける記憶力

があることを意味するので、この点からも就職活動において弁護士から高評価を得られる可能性が高まります。

 

2.-(2)  弁護士事務所側に言及するとき

 

また、就職活動で弁護士事務所側に言及するときも根拠を示すべきです。

 

例えば、「貴所は~に注力されていますが」などと話す場合です。このような場合は、「貴所のホームページにおける~という項目によれば、貴所は~に注力されていると記載されていますが」と話すのが望ましいでしょう。

 

就活生は弁護士事務所内部のことは正確には分からないはずです。そうであるのに、就活生から事務所のことを断言されると非常に違和感があります。

とくに就活生の認識と弁護士事務所の現実にズレがある場合は、弁護士事務所のことを理解していないと思われます。しかし、論拠を示していれば、弁護士事務所のことを調べて就職活動に臨んでいることがアピールできます。

 

3.       就職活動の話し方戦略③:留保を付ける

 

刑事訴訟法を勉強するときに、伝聞法則に関連して「直接知覚した事実」が重要と学んだと思います。弁護士の就職活動も同様に「直接経験した事実」と「伝聞や推測」を区別して話す必要があります。

 

就活生の中には伝聞や推測を事実であるかのように話す方が少なくありません。弁護士からすると思い込みが激しく、知性があるとは感じられない話し方です。

例えば、企業法務の実務を体験した就活生はほとんどいません。しかし、M&Aや知財について聞きかじった知識で実体験であるかのように語る就活生もいます。

しかし、弁護士に「本当に実務に耐えられるのか?」、「期待を抱きすぎでは?」と思われるリスクがあると思います。

 

「現時点で興味がある」は事実なので関心がある法分野を伝えることは良いと思います。他方で、「現時点では体験していない」事実でもあるので、就職活動ではこの点を留保して話すべきでしょう。

具体的には、「現時点では~分野には興味がありますが、実務に出ていないので正直分かりません。入所したら様々な案件を経験したいと考えています。」などと話すのが良いでしょう。

 

上記では日常生活に馴染みがない企業法務を具体例として挙げましたが、一般民事案件でも同様です。

就活生は、「一般民事は筋悪な顧客が多い」などと語る方がいます。しかし、弁護士事務所でアルバイトした経験がある場合を除き、一般民事案件を扱う弁護士事務所の現実を知らないことがほとんどだと思います。アルバイト経験があっても、現実に弁護士として顧客対応をしないと分からない感覚もあります。

もちろん思ったり想像したりするのは自由ですが、何ら留保をつけずに直接経験していないことを思い込みで語るのは就職活動ではマイナスに働く可能性があるので注意しましょう。

 

4.       就職活動の話し方戦略④:面接担当弁護士を意識した質問をする

就職活動では弁護士に質問をする場面も少なくありません。質問をするときに弁護士から高評価を得るためには、面接担当弁護士が気持ち良く話せるような質問をするべきです。

 

少し難しいですが、弁護士を意識した質問は「質問の内容」、「質問の仕方」、「誰に質問するか」から考えることができます。

 

4.-(1)  就職活動での質問内容

 

弁護士事務所の説明会に参加すれば、法律事務所側が就活生にPRしたい点や弱みと考えている点が感じ取れると思います。

この辺りは考え方次第ではあるものの、質問内容として法律事務所の弱みをずけずけと聞くことは少し考えた方が良いでしょう。

 

もちろん、就職活動では情報収集の観点から質問することも必要です。しかし、弁護士に好印象を与えるためには、弁護士が答えやすく、気持ち良く話せる質問をするという考え方も知っておいて損はありません。

 

他方で、入所にあたって弁護士事務所の強みや弱みをきちんと確認したい場合もあるはずです。

しかし、信頼関係が築けていない段階で、就活生から弁護士事務所の弱点を正面から聞かれてもはぐらかされる可能性が高いでしょう。志望度が高い就活生と2人では本音で話せても、色んな人がいる説明会では建前で流されることもあります。つまり、TPOを踏まえて質問内容を考えましょう。

もし、情報収集のために弁護士が答えづらい質問をするときは、質問の仕方を工夫しましょう。

 

4.-(2)  就職活動での質問の仕方

 

聞きにくいことを聞くスキルは弁護士になってからも役に立ちます。弁護士業務に直結するスキルなので、質問の仕方が上手い就活生は高評価が得られるでしょう。

 

例えば、答えにくいことを質問するときは、信頼関係を気付けたタイミングで聞く、帰り際に雑談風にさらっと聞くなどが考えられます。

色々なテクニックがあるところだと思いますが、弁護士から気持ち良く情報を引き出すために上手い質問の仕方を考えてみることは有益です。

 

また、弁護士が気持ち良く話せるようにするために、質問をするときは意図や趣旨を伝えることがおすすめです。

採用面接で就活生がする質問の中には、「それを質問してどうするの?」と感じるものが少なくありません。

その質問をすることで、どのような点を確認したいのか、そのことが入所にどう結びつくのかを考えることが就職活動では重要です。

 

 

4.-(3) 誰に質問をするか?

 

採用面接では一次面接、二次面接と何回か面接をすることが一般的です。基本的には面接が進むに従って役職が上の弁護士が面接を担当するでしょう。

このときに誰に質問をするのが適切かを考えるのが良いでしょう。例えば、入所前後でイメージが違う点を代表弁護士に質問してもナンセンスですし、逆に新人弁護士に今後の成長戦略・出店戦略を聞いても困惑されるでしょう。

 

若手弁護士であれば、事務所内の人間関係、指導・教育体制、仕事のやりがい等の現場に近いからこそ実体験が聞ける質問をするのが良いでしょう。

他方で、役職が上の弁護士であれば、事務所の強み・弱み、今後の成長戦略、採用基準等の事務所を采配する立場だからこそ分かる質問を聞くべきです。

 

5.       就職活動の話し方戦略⑤:リラックスする

 

最後は戦略ではないですが、就職活動で一番大事なことです。就職活動で弁護士と話すときは緊張せずにリラックスして話しましょう。

 

例えば、名刺交換時に手が震えている就活生が居ますが、率直に言ってとても印象が悪いです。就職活動の場は弁護士と司法修習生に立場の違いがあるので緊張すは分かります。しかし、採用面接は一緒に働くことになる人間同士で信頼関係を築く場です。

 

あまりに就活生に緊張されてしまうと弁護士も非常に疲れます…

面接を行った弁護士に、「あの就活生と話して疲れた」と思われることは就職活動にマイナスの影響を与えます。

 

もちろん謙虚さは重要ですが、「どんな弁護士事務所か知りたい」、「試しに話を聞いてみよう」ぐらいでリラックスして就職活動に臨むことをおすすめします。

 

6.       まとめ

 

今回は弁護士と就職活動で話すときの考え方や戦略について説明しました。少し抽象的な内容でしたが戦略論なので…笑

就職活動でどう話すかの戦略を知っておくだけでも意味がありますが、さらに余裕があれば戦術レベルまで深掘りすることをおすすめします。

 

希望の弁護士事務所から内定を貰えて就職活動が上手く行くように本記事が参考になりましたら幸いです。