弁護士の就活 選考フロー別の注意点&重要記事まとめ

弁護士の就活は色んな観点で整理できますが、志望する弁護士事務所を選んで申込みをしてから内定が出るまでの選考フローが一番重要であることは間違いありません。

 

弁護士の就活はやや特殊な点がありますし、また、企業の就活を全くせずに司法修習生になった方も少なくありません。

従って、一般的な就活の選考フローを調べても、弁護士の就活にそのまま当てはめることはできません。

そこで、本記事は弁護士の就活に限定して、選考フロー別の注意点や絶対にチェックしておくべき重要記事をまとめました。

 

注意:2つのインターンシップ

 

1.      就活の選考フローの基本

 

1.-(1)  選考の目的

 

弁護士の就活では、履歴書提出や面接など様々な選考フローが課されます。

 

選考フローを考えるときに、まず考えるべきは就活における選考の目的です。弁護士の就活における選考は「就活生が弁護士事務所に入所した後に長く働いて貢献できるか」を調べるものです。

 

就活では内定を貰うことがゴールだと考えがちですが、あくまで弁護士事務所に入所して弁護士として活躍できることがポイントです。

採用する弁護士事務所側はこの点を意識して選考フローを組み立てていることを考えましょう。

(重要記事)採用目線で考える司法修習生の弁護士事務所選び

 

1.-(2)  弁護士の就活における選考フロー

 

弁護士の就活で選考フローとしては以下のようなものがあります。

  • 事務所説明会への参加
  • 履歴書の提出
  • 数回の面接
  • 最終面接
  • 食事会

 

以下では各選考フローごとにポイントを説明していきます。なお、弁護士の就職活動が本格化する前にこの記事を読まれている方は効率よく就職活動を行うために下記記事も参考にしてください。

(参考)司法試験直後に読むべき司法修習生が効率良く就職活動するやり方 6つのSTEP

 

2.       事務所説明会の参加

 

弁護士の就活は事務所説明会の参加からスタートすることが多いです(事務所訪問や一次面接からの場合もあります。)。

事務所説明会は、弁護士会主催で複数の弁護士事務所が参加するもの及び各弁護士事務所が個別に参加するものがあります。

 

なお、そもそも弁護士の求人情報の探し方については下記記事を参考にしてください。

(参考)弁護士の求人情報の探し方

 

2.-(1)  事務所説明会の目的

 

事務所説明会は、選考フローというより純粋に事務所の情報提供が目的なことが多いと思います。

情報提供を行って就活生の中で認知を高め、応募する就活生を集めることが目的です。

 

弁護士事務所側としては、就活生が事務所のことを知らないことを前提として説明を行うため、当該弁護士事務所のことに詳しい就活生には物足りない可能性があります。

 

2.-(2)  事務所説明会での自己PRは有効か

 

就活生は、事務所説明会の質問タイムで「大学名+名前」を名乗って自己PRするべきと考えている人もいるようです。

しかし、事務所説明会での自己PRはさほど有効だとは思いません(但し、少人数の場合は除きます。)。弁護士事務所の就活では、日常業務の傍ら弁護士がリクルートも行っており、そこまで細かくチェックしきれないからです。

 

もっとも、自己PRになる可能性が絶対ないとも言い切れません。また、弁護士事務所側も説明会で全く質問がされないと寂しいものです。従って、就活生には積極的に質問いただきたいと思います。

 

3.      履歴書の提出(+自己PRの書き方)

 

弁護士事務所の説明会に参加して興味を持ったらエントリーをします。エントリーシートや履歴書、さらに成績証明書などの書類は弁護士事務所ごとによって違います。

ここでは履歴書に絞って簡単に説明させていただきます。

 

就活生にお伝えしたいのは、履歴書は減点方式ではなく、加点方式で評価されることです。

減点要素がない当たり障りのない履歴書よりは、欠点も目立つけど個性が光る履歴書の方が高く評価されます。

 

履歴書や自己PR書類については下記ブログ記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

 

(重要記事)司法修習生の就職活動【正解例を公開】(履歴書編)

本記事では、履歴書に書くべき内容を具体的に説明しております。また、私が四大法律事務所に提出した履歴書に書いた内容や、逆に私たちに提出する履歴書の正解例も記載しています。

その他、履歴書は手書きすべきか、履歴書のサイズは、事務所の呼び方(貴所や御所)などの就活生が気になる細かい知識も説明しています。

 

 

(重要記事)司法修習生の就職活動 自己PR書類の書き方

エントリーシートや履歴書において、自己PRを求められることが少なくありません。

どんなことを自己PRに書いて良いの?弁護士業務に関連することのみが自己PRの対象?など、就活生が悩む点について説明しています。

 

4.       選考フローの山場:面接

 

4.-(1)  就活では人柄が重要

 

就活生の中には弁護士事務所は学歴や成績を重視していると考える人がいます。

 

しかし、就職活動が上手く行ってない就活生が考えるよりは、弁護士としては学歴・成績は重視していないと思います。

例えば、一般的に学歴や成績を重視していると思われる四大法律事務所の就活でも、超上位層でなければ人物評価の方が重視されるようです。

 

もちろん書類選考は学歴・成績が重視されることは間違いありません。しかし、書類選考を通過しているのに内定が出ない場合は一度じっくり面接の対応を振り返ることをおすすめします。

 

4.-(2)  面接のポイント

 

面接については、面接全体+質問内容への回答がポイントになります。

それぞれブログ記事を書いておりますので是非参考にしてください。

 

(重要記事)採用担当弁護士から司法修習生へ送る就職活動のコツ(面接編)

本記事では、

  • 面接時に実は存在する足切り要素(身だしなみ)
  • どのような心構えで回答をするべきか
  • 質問をするときの簡単な注意点

を解説しています。弁護士の就活で面接について悩んだときは、まず本記事を読むようにしてください。

 

(重要記事)弁護士から就活で質問されたとき 対応方法と回答例11問

就活中は面接で様々な質問をされます。本記事では弁護士の就活でよくある質問の趣旨と対応法を解説しています。

就活で聞かれたことはどんな質問でも全力で答えるのはスマートではありません(空気が読めない人と思われるリスクがある)。

 

弁護士が重視しており、とくに確認したい点もあれば、就活生の緊張をほぐすためのアイスブレイクとして聞いている点もあります。また、内定一歩手間であることが推測できる質問もあります。

本記事を読んで就活の質問内容をどう理解するべきかをきちんと把握しましょう。

 

5.       最終面接:代表弁護士との面談の場

 

何回か面接を行った後に最終面接が行われます。最終面接では一般的に代表弁護士やこれに準じる経営層が対応を行います。

 

※もっとも、四大などではリクルート担当のパートナー弁護士が最初から対応することも少なくありません。従って、最終面接の概念が当てはまらないのでご留意ください。

 

5.-(1)  最終面接の違い:高い視点でのやり取り

 

まず最終面接は他の面接と違うという認識を持つことが重要です。

 

最終面接は経営者弁護士が対応するため、弁護士事務所のビジョンや就活生の将来的なキャリアプランなどの高い視点でのやり取りが増えます。

弁護士事務所側は、長期間働くことができるのかやカルチャーマッチしそうかを選考フローを通じて確認しています。

ある意味で弁護士事務所のカルチャーを体現している経営者弁護士との最終面接は、この点がより厳しく選別されると考えて間違いありません。

 

また、就活生が最終面接で質問する内容は、経営者弁護士に聞くのに相応しいものである必要があります。

  • 独立・開業に至った想いやストーリー
  • 弁護士事務所の将来像や課題
  • 経営面での強みや弱み
  • 内定直前に確認しておくべき条件面

など

 

5.-(2)  最終面接でアピールするべきこと

 

最終面接は、経営者弁護士と話すことになりますが、経営者弁護士は自分の弁護士事務所を愛しています。例えば、事務所理念やカルチャーなどは経営者弁護士が決定しており、思い入れがあります。

従って、最終面接では、事務所理念やカルチャーへの共感を最もアピールするべきだと言えます。もし経営者弁護士が語るビジョンに共感できなければ、選考を辞退いただく方が良いでしょう。

 

また、内定受諾後に一方的な内定破棄をされると非常に困るため、入所意欲は非常に重要なポイントです。最終面接でも、内定を出したときに入所して貰えるか、又は内定受諾の意思決定はいつ頃できるかは確認されるポイントのはずです。

入所意欲は、口先ではなく、受け答えの全体から滲みでるものです。従って、就活のテクニックとして対応が難しいです。しかし、本当に入所意欲が高いのであれば、入所意欲を頑張って伝えることは非常に重要だと認識ください。

 

5.-(3)  最終面接でお祈りされる可能性は?

 

最終面接まで進めば内定が出ると思う就活生も少なくありません。とくに一般企業であれば、最終面接でお祈りされる可能性は相当低いと言えるでしょう。

 

しかし、弁護士事務所は経営者弁護士の個性が強く、他方で組織力が弱いという特徴があります。従って、経営者弁護士との最終面接でカルチャーマッチしないと判断された場合はお祈りされる可能性も十分あるでしょう。

 

また、最終面接後にお祈りされる理由としては様々な要因が考えられます。

  • 最終面接後に選考フロー全体の評価
  • 従前の面接と最終面接で一貫性がなかった
  • 他の就活生との相対的評価

 

就活が最終面接まで進んだのにと残念な気持ちは分かりますが、経営者弁護士との相性が良くても採用人数との関係で泣く泣く見送りということも良くあることです。

あまり深く考えずに、次の就活に取り組むことをおすすめします。

 

5.-(4) 内定を承諾するか迷ったら?

 

逆に内定のオファーを貰っても内定を承諾するか迷うかもしれません。せっかく就職活動を終えたとしても、入所した法律事務所を早期退職することになれば双方に不幸な結果となります。

もし、内定を承諾して良いか迷ったときは下記記事も参考にしてください。

(参考)【早期離職を防ぐ】弁護士の就活失敗 知らずに損する三大パターン&解決策

(参考)マイクロマネジメントと弁護士の研修・指導体制の落とし穴【早期退職を回避】

 

6.       就活中に弁護士と会食するときの注意点

 

最後に簡単ではありますが、就活で弁護士と食事をするときになったときの注意点を説明します。

 

まず、大前提として弁護士の食事会はリラックスして楽しむことが重要です。

多忙な弁護士が食事に誘っているわけなので、相当程度評価されています。また、弁護士としても就活生をもてなすことが食事会の主目的です。

もちろん節度を守ることは重要ですが、食事会は弁護士がむしろ就活生をもてなす場面だということを考えて、気軽に参加する方が良いでしょう。

 

他方で、食事会での立ち振舞いが就活における選考フローと全く無関係ではないでしょう。もっとも、粗探しをするのではなく、就活生の個性や人柄を知りたいと言う程度です。

従って、弁護士との食事会では、失敗をしないようにと意識するより、気軽に思ったことを素直に話す方が良いでしょう。とくに、趣味や特技などの日常会話についても積極的に自己開示した方が良いと思います。

逆に、食事会で就活生の人柄や個性が全く分からないと採用に躊躇してしまいます。食事会を取り繕って内定を得ても、入所後に苦労するだけです。あまり深く考えずに食事を楽しみながら自分のことを語りましょう。

 

7.       まとめ

 

本記事では、弁護士の就活における選考フローについて、注意点や重要記事を説明しました。

選考フローのうち重要な項目は別記事で紹介しております。是非参考にしていただけますと幸いです。

 

 

弁護士や司法修習生の皆様が私たちと働きたいと思われたなら、若手弁護士の働き方の特設ページをご覧ください。就職活動・転職活動をしている弁護士・司法修習生の皆様の参考になる情報を記載しています。