士業が初めてのホームページ制作で大損する前に知っておくべきポイント

士業の顧客開拓と言えば紹介営業が定番でしたが、最近はほとんどの士業がホームページを持つようになりました。

ホームページ制作は様々なメリットがある一方で、失敗すると多大なコストを無駄にして大損をしてしまいます。

 

当事務所は、2016年に開業してから右肩上がりに業績を伸ばしており、ホームページ集客で1億円~2億円程度の売上を確保しています。

もっとも、最初からホームページ集客が上手く行ったわけではありません。最初から考えておけば、知っておけばと後悔もあります。

 

そこで、この記事ではホームページ制作を考えている士業の方へ、私と同じ失敗をしないために知っていただきたいことをお伝えします。

 

1.     はじめに

1.-(1)  独立開業時にホームページを考えている士業の方へ

 

もし、あなたが30代男性で士業資格で独立開業するために、集客用のホームページを作ろうと考えているなら本記事を読むことをおすすめします。

 

行政書士や税理士の先生は、弁護士に比べてホームページ集客に抵抗がないと思います。逆に言うと競争も激しいため、きちんと考えてホームページ制作をしないと痛い目に合う可能性があります。

もちろん、本記事はホームページで集客したい士業のために執筆しているため、弁護士、税理士、司法書士、弁理士の先生などにも参考になるかと思います。

 

1.-(2)  ホームページ制作前にご一読ください

 

本記事をお読みいただくことで、悪徳ホームページ制作業者に騙されなくなります。この点は、私自身の経験談・エピソードに基づいて解説します。

 

また、ホームページ制作で最低限押さえるべき重要ポイントが分かります。

考えるべきこと、現時点で考えるべきでないことが明確になるため、無駄なところに費用をかける必要がなくなります。

 

ホームページを作ろうかなと考えた段階でまずお読みいただくことをおすすめします。

 

1.-(3)  ホームページで失敗するリスクについて

 

ホームページ制作は、数十万円から100万円超の費用が掛かる上に、時間も投下する必要があるためお金・時間という多大なコストが生じます。

比較的、独立開業の費用が少ない士業において、ホームページは大きな投資と言えるでしょう。

 

開業時にホームページ制作に失敗したときのことを想像してみてください。

  • 彼女や奥さんに欲しいものを買ってあげられなくて我慢をさせる
  • 時間をかけたのに集客ができずに営業活動で忙しくて子どもと遊べない…

ホームページで失敗すると大きなリスクを伴います。安易にホームページ制作をスタートする前に慎重に検討してください。

 

1.-(4)  ホームページ制作業者に相談すれば良い?

 

なお、ホームページ制作業者に相談すれば良いと安易に考えるのは止めましょう。

 

ホームページ制作業者は、あくまでホームページを「作る」ことが仕事であり、集客には責任を負いません。

集客に役に立たないと思っても、あなたの要望通りにホームページを作ってしまいます。

 

とくに士業はプライドが高いことも多いため、制作業者は親切心から助言をして怒られるよりは、内心「アホだなぁ…」と思いつつも粛々と要望通りにホームページ制作を進めると思います。

従って、ホームページ制作業者に依頼すれば、集客ができるホームページと思うのは勘違いです。

 

2.     3種類のホームページを理解する

少々前置きが長くなりましたが、本題の最初はホームページの種類です。

ホームページを制作する目的によって、ホームページには3種類のものがあることを知っておきましょう。

 

3.-(1)  名刺代わりのホームページ

 

名刺代わりのホームページとは、集客を目的とせずに事務所の住所、代表者プロフィール、事務所理念等の最低限のコンテンツがあるホームページです。

 

例えば、あなたが行政書士として多大な人脈があり、紹介経由でどんどん顧客獲得できるときでも、紹介を受けた先はあなたがどんな人かをインターネットで必ず検索します。

もし、ホームページがなければ「大丈夫かな?」と思われて折角紹介を受けても受注に繋がらないリスクがあります。

 

そのようなときのために「とりあえずホームページを作っておくか」と考える士業が作成するホームページです。

 

本記事はホームページ集客を考えている士業のための解説です。もし、名刺代わりのホームぺ―ジ制作を考えている方はここでお読みいただくのを止めてください。

なお、参考までに名刺代わりのホームページ制作なら、無料で作成できるぺライチなどを使うことが考えられます。

(参考:外部リンク)ぺライチ

MEMO

WEB集客をするつもりがなくても名刺代わりのホームページを作ることをおすすめします。例えば、紹介営業の場合でも、あなたを紹介されたお客様は、どんな士業か(顔写真・雰囲気)、経歴、事務所の場所等を確認するために一度は検索してホームページを見るからです。

 

3.-(2)  宣伝広告費をかけて集客するホームページ

 

次に考えられるのは宣伝広告費をかけて集客するホームページです。

私は、ホームページを作成するなら宣伝広告費をかけて集客することが有力だと考えています。

 

ポイントは宣伝広告費をかけた効果測定が容易なことです。
そもそも、WEB集客がこれだけ伸びているのも、ホームページを含むWEBマーケティングは費用対効果を測定できる点を一番のメリットとして評価されているからです。

 

しかし、独立開業時に宣伝広告費をかけることに抵抗がある方も少なくないと思います。私も、独立開業時は同様に考えていたので、すごく気持ちは分かります。

そのため、本記事では専ら宣伝広告費をかけずにホームページ制作をしたい士業を前提に解説を行います。

 

なお、私は2016年秋ころから月間3万円程度から宣伝広告費をかけるようになり、どんどんハマっていき月間300万円程度まで宣伝広告費をかけるようになりました。

広告の運用は非常に興味深いものであり、もしご興味があれば個別にお問合せください。

 

宣伝広告費をかけたホームページ集客で成功した行政書士として金森重樹さんの本を読むと生々しくて面白いですよ。
(参考:外部リンク)金森重樹著「借金の底なし沼で知ったお金の味」

 

3.-(3)  SEO対策目的:検索エンジン経由で集客するホームページ

 

ホームページのメリットとしてお金をかけずに集客ができると言われることがあります。この場合のホームページは検索エンジン経由で集客することを目的としたものです。

 

本記事はホームページ制作で大損しいないための基礎知識です。そのため、ホームページ制作初心者の士業が興味を持つだろう「お金をかけずにホームページ集客をする方法」を主に解説します。

SEO対策を行って検索エンジン経由で集客するホームぺージの種類を念頭に置いて解説します。

 

SEO対策とは簡単に言うと、GoogleやYahoo!で検索したときに上位表示されるようにする取組みです。

例えば、あなたが行政書士だとして、建設業許可に力を入れたいとします。そして、「建設業許可 申請」で検索したときに、あなたのホームページが一番に表示されたらどうでしょうか?

依頼に繋がる可能性は高そうですよね。

 

このように、依頼に繋がるキーワードで検索したときに上位表示させることをSEO対策(Search Engine Optimization)と言います。

いきなり凄く長くなりましたが、本記事はお金をかけずにSEO対策で集客するホームページ制作について説明していきたいと思います。この後は具体的な内容なのでサクッと解説して行こうと思います。

 

3.     キーワード・検索数を考える(私が体験した悪徳業者)

3.-(1)  キーワード選びの失敗体験談

 

私は大学・法科大学院を出てそのまま弁護士になったため、設立当初はWEBマーケティングに詳しくありませんでした。

開業すると様々なホームページ制作業者から営業を受けますが、WEBマーケティングが分かっていなかった頃に悪徳業者に騙されそうになった私の実話です。

 

ホームページ制作業者の話を聞いていると、制作実績、ホームページのサンプル、デザインのポイント、料金プランなどの説明があります。

そして、制作実績として「銀座 法律相談」で調べたときに当社のサイトが一番に表示されていますとパソコン画面を見せて説明されました。

 

私は、これを見て「ほう…これは凄いな」と制作業者の実力を信じました。前提として銀座は弁護士激戦区で2㎢に約1000人の弁護士が登録していました。

丸の内・大手町エリアに次いで弁護士の人口密度は全国トップクラスだと思います。そんな中で「銀座 法律相談」で一番に表示されたら、毎日断るぐらい法律相談が来そうだと思いませんか?

 

3.-(2)  「銀座 法律相談」で上位表示させるホームページ=200万円?

 

そのときは「銀座 法律相談でトップに来るなんてすごい!是非ホームページ制作をお願いしたい」と思っていました。

予算的な都合で見送ったのですが、少し背伸びをすれば依頼できる絶妙な料金設定だったのでかなり悩みました。

 

ここまでが私の体験談で、結果的に失敗を回避できたのですが、どこに罠があったのでしょうか?

 

 

 

 

 

答えは、「銀座 法律相談」というキーワードがダメということです。

 

 

 

 

 

SEO対策とは、検索したキーワードでホームページを上位表示させて集客をする方法です。そのため、どのキーワードで上位表示が決定的に重要です。

集客に繋がらないキーワード、依頼に繋がらないキーワード、そもそも検索数が少ないキーワードを選ぶと致命的です。

 

「銀座 法律相談」がダメなところは、現在から振り返ると色々あるのですが、決定的に駄目なのが月間検索数約10回程度で少なすぎることです。

ちなみに、ホームページ制作費用が約200万円程度の提案でした。

 

少しWEBマーケティングを知っている人なら月間検索数10回のキーワードで上位表示を狙うために200万円をかけるなんてあほ過ぎると思いますが、そんなことも私は分かりませんでした。

 

ちなみに、無知な私でしたが冒頭の通り、設立から3年未満でWEB経由のみで年商1億円超の売上げを立てていますし、現在は「銀座 法律相談」でGoogle検索1位になっています(※現在は少し落ちて1頁目のどこかに表示されているようです。)。

なんとかなりますのでご安心ください…笑

 

3.-(3)  士業名ではなく、サービス名をキーワードにする

 

士業がホームページを作成するためには、どのようなキーワードを狙うかが決定的に重要です。

 

WEBマーケティングの経験がないと安易に考えてしまいがちですが、原則として「士業名+地域名」のようなキーワードは避けておいた方が良いように思われます。

とくにホームページで専門性をアピールしたい場合は「士業名+地域名」のキーワードは避けましょう。

なぜなら、顧客が求めているものは弁護士、司法書士、行政書士という「資格者」ではなく、その人が提供している「~というサービス」を求めているからです。従って、士業名ではなくサービス名で検索されることを想定したホームページ作りが大事です。

MEMO

この辺りはインターネット業界のトレンドも移り変わりがあります。士業名+地域名を狙うのが有力だったときもありますし、今後はGoogleのアルゴリズム変更等も影響して再度「士業名+地域名」を狙うのが有力になることもあり得ます。

3.-(4)  「自分でやる」目的のキーワードは避ける

 

また、士業のサービスにおける一番の競合は、競合他社ではなく「自分でやる」ことだという点も重要です。

ホームページを作成するときも自分でやる目的のキーワードは避ける必要があります。

 

例えば、「建設業許可 申請」(月間検索数約1300回)と「建設業許可 行政書士」(月間検索数約150回)だと、前者は自社で申請する方法を探して居たり、最悪の場合は競合他社である行政書士が業務中に検索している可能性もあります。

後者の方が、建設業許可を依頼する行政書士を探している潜在顧客が含まれている可能性が高そうな気がしますよね。

 

キーワード選びでは、「自分でやる」人向けのものは避けて、依頼される可能性が高そうなものを選びましょう。

 

4.     コンテンツの役割を考える

ホームページを作成するときは、どのようなコンテンツの構成にするかもポイントになります。

 

4.-(1)  コンテンツの目的:基本要素・集客・クロージング

 

ホームページのコンテンツとしては、基本要素・集客目的・クロージング目的に大きく分けることができます。

基本要素 事務所概要・アクセス等のどのようなホームページにも存在する基本的な事項を記載したもの。
集客コンテンツ 士業のサービスに興味を持っている人に向けて情報発信を行って、ホームページに来てもらうためのコンテンツ。
クロージング ホームページを見て依頼を促すためのコンテンツ。

 

とくにホームページにおいては、集客コンテンツだけでなく、クロージング目的のコンテンツも必要であることは重要です。

様々な記事を書いたものの見込み顧客から「役に立つし、信頼できる先生だな」と思われるだけでは意味がありません。

 

そもそも、記事を見た人が問合せや依頼をしても良いか、依頼したいならどのような流れになるか、依頼したときの費用はどれぐらいか等の疑問が生じると記事を見て終わりになります。

必ず「依頼に繋がるサイト設計」を意識してホームページを作成する必要があります。

 

4.-(2)  最初はサイト構成を悩みすぎない

 

他方で、初めてホームページを作成するときはサイト構成に悩み過ぎるのも良くないと思います。

事務所紹介・アクセス・費用・問合せ等の基本要素以外には、記事を追加できるブログを設置するぐらいの簡素な構成で良いと思います。

 

サイト構成に悩んでも、ホームページ運用の経験がないと時間の無駄です。それよりも、まず記事を書きながら、読者の気持ちに対する理解を深める方が良いと思います。

 

4.-(3)  2000字~3000字×100記事

 

お金をかけずに集客するためにホームページを作成するのであれば、当然ですがある程度の努力は必要です。具体的には、100記事程度はコンテンツを用意しないと効果はでないかと思います。

 

また、記事の分量としては2000字~3000字程度は必要になるでしょう。信頼できる情報を必要・十分に説明しようと思うと、自然とその程度のボリュームが必要になるかと思います。

 

色々悩んだり考えたりするよりも、まず「記事を書く」経験が非常に重要だと考えています。

逆に言うと、記事を書く時間が取れない、頑張るのが難しいと思うなら、集客目的のホームページ制作は諦めた方が良いでしょう。

それであれば、できるだけ安く名刺目的のホームページを作成することが良いと思います。

注意

100記事はあくまで最終的な目標の目安です。逆に100記事まで用意しなくても効果が出ることもありますし、100記事を用意しても絶えず改善意識を持たないと効果が出ません。なお、1日1記事を毎日書いても100記事を達成するのに3か月かかります。しかし、このペースでやると1か月は持たないでしょう。それだけホームページ集客は容易ではなく、ハードルが高いということでもあります。

5.     ホームページ初心者の士業が考える必要がないこと

士業が初めてホームページを作るときは、色々な不安から悩んだり考えたりすることは多いと思います。たしかにお金がない開業当初に最初に作るホームページはできるだけ良くしたいと思うかもしれません。

しかし、ホームページ初心者の段階ではあれこれ考えるのはやめた方が良いでしょう。

 

5-(1)   ネットの情報で頭でっかちにならない

 

ネットでホームページ制作やSEO対策について調べると様々な情報があふれています。たしかにネットの情報は有益なものも多いですが、ホームページ初心者の士業には理解できないことも多いはずです。

 

士業の先生方は勉強熱心なので、分からないことがあれば調べようとしがちです。しかし、まずは記事を書くことに集中した方が良いでしょう。

まずは、シンプルに「どのようなキーワードを選ぶか」だけを考えて、ひたすら記事を書くことに注力することをおすすめします。

 

5.-(2)  本当にホームページで集客できるか悩まない

 

ホームページを制作して記事を作っても最初のうちは誰にも読まれません。ホームページ制作をしていると、「本当に集客に繋がるのかな?」と悩むことになります。

しかし、不安な気持ちは分かりますが、誰に読まれるか分からない記事をひたすら作成することがホームページで集客をするためには必要です。

 

また、役に立つ記事を書いていれば、ホームページを見て問合せをしたというわけでなくても依頼獲得には繋がります。

例えば、誰かに見込み顧客を紹介されたときにホームページにおいて、見込み顧客の悩みにピッタリの記事があれば依頼を得られる確率は高まります。

 

ホームページ制作は、劇的に効果があるものではありません。不安と戦いながら地味に続けることが一番重要になってきます。あれこれ悩んだり、考えたりするのは時間の無駄なので、まずは頑張って記事を作る必要があります。

注意

頑張って記事を作っても方向性を間違えると集客に失敗する可能性はあります。むしろ、余計な対応の手間がかかって負担になるマイナスの悪影響が生じることもあるでしょう。ホームページを作ってWEB集客をすれば簡単に顧客は来ると勘違いしている人もいます。しかし、ホームページ集客は、紹介営業等と同じく多大な手間をかけて戦略を練って取り組まないと失敗に終わります。

5.-(3)  デザインは重要な要素ではない

 

また、ホームページのデザインも集客目的であれば最初から悩む必要はないでしょう。デザインはホームページを作った後に変更することができます。

最初から完璧なデザインを作ろうとすると費用や時間が無駄になる可能性が高いです。

 

また、集客目的のホームページであれば、少々ダサいデザインでも全く問題ありません。

士業は専門性・信頼性が非常に重要であり、顧客もこの点を認識しています。デザインが悪くても、きちんとしたコンテンツがあれば集客はできます。

 

当事務所のサイトはお世辞にもカッコいいデザインとは言えませんが、問題なく集客ができています。

初めてホームページを作るのであれば、デザインも凝る必要はないでしょう。

 

採用ブランディングのホームページにはデザインも大事

なお、「採用目的のホームページ」ではデザインが重要になってきます。

集客がうまくいくようになり、事務所の規模拡大のために採用活動に注力する段階ではデザインも意識する必要があります。

しかし、最初にホームページを作る段階では、採用を意識してまでデザインに凝る必要はありません。もしオシャレなホームページを作って採用をする段階になれば、採用目的のホームページを新たに作れば足りるでしょう。

 

6.     まとめ

 

独立開業時は、どうしても張り切ってしまいホームページに費用や時間をかけてしまいます。しかし、ホームページ制作業者は、「集客ができるか?」を考えてくれるわけではありません。

 

自分で判断せずにホームページ制作業者の言うがまま、立派なホームページを作成しても集客ができずに大損するリスクはあります。

ホームページを作成するときは、最初に「どんなキーワードを選ぶか」だけを考えて、あとは記事を黙々と作ることが必要となります。

 

必要以上に費用や時間をかけたり、あれこれ悩むことは無駄でしかありません。ネットの情報に振り回されたり、デザインに凝りすぎたりすることも良くある失敗です。

 

ホームページ制作のために限られた予算・時間を無駄にしないために、この記事がお役に立てましたら幸いです。

なお、ホームページで制作すると質の悪い問合せが増えそうと、そもそもWEB集客にネガティブなイメージを持つ士業も多いようです。この点については、法律事務所をWEB集客メインで運営した経験に基づいて記事を書いておりますので、こちらも参考にしてください。

(参考)WEB集客する法律事務所の客層が悪いのは真実か?